【レビュー】SONY MDR-1AM2 待望の新モデルヘッドフォン

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ソニーから発売されたMDR-1Aの後継モデル「SONY MDR-1AM2」を購入したので、レビューしてみたいと思います。

MDR-1AM2といえば2014年に登場したMDR-1Aの後継モデルとなるヘッドフォンで、手の出しやすい価格のハイレゾヘッドフォンとしてはある意味「待望」のリニューアル機種となります。深くて量感のある低域が1Aの特徴でしたが、1AM2でも低域に存在感はありつつも、より引き締まって他の帯域の音を邪魔しないバランスの良さのようなものが特徴になりました。

1AM2は発売日2018年3月なので購入時期に関しては個人的に少し乗り遅れた感はありましたが、今回のモデルはあまりに軽く常用ヘッドフォンとしてはかなり優秀になっているので記しておきます。

SONY MDR-1AM2 レビュー

今回レビューするヘッドフォンは「SONY MDR-1AM2」。1A発売から約3~4年後にリニューアルされた後継モデルですが、全体的な傾向は1Aとソニーらしいドンシャリを継承しつつも、その低域がかなり引き締まっており、また本体重量がかなり軽くなったのも特徴です。

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以前からSONY MDR 1AM2は視聴を何回か繰り返していて、ブログにも視聴の印象などを書いていました。モバイル用途のヘッドフォンとしての鳴らしやすさ、音も久々にソニー製品では好きと言える製品だったのですが他に買いたいものもあり買うのを数ヶ月しぶりつつ、ようやく今回購入しました。

購入すべき要素というのは視聴を何回か重ねるうちにもたくさんあったのですが、一番の要素は「とにかく軽い」という部分でした。SONY MDR-1Aはケーブルを含まない状態で約225gだったのですが、今回のMDR-1AM2では約187gと圧倒的に軽く設計されています。

もちろん前世代のA1でもモバイル用途には十分な軽さだったのですが、MDR-1AM2は「着けてみて一発で分かるほどに軽い」のが印象的でした。以前Final SONOROUS VIがとにかく重いというレビューを書いたりしたのですが、そういうヘッドフォンと比較している訳ではなく、モバイル用途も考えて設計されているであろうポータブルヘッドフォンの中でも軽く感じる、ということです。

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軽いので長時間利用しても頭・首が疲れることがありませんし、形状も1Aから調整されているので、耳周りも随分と装着感が改善されています。

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外観はMDR-1Aと似ていますが、中身や音、装着感がかなり変わっています

何回か視聴を繰り返して良いと思う部分もいくつか。記事後半で紹介しますが、まず以前のヘッドフォンと比較すると低域が適度に引き締まっています。1A時代は「ふくよかな低域」というのが聴くジャンルによっては邪魔だったり、と思う方もレビューで良くみていましたが(それでも個人的に1Aはジャズなんかには良いと思っていたりはしたのですが)、1AM2では以前のような低域の量は感じられず、もっとバランスの良さを求めているような感覚です。

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フィボナッチパターン採用

音質もそうなのですが、h.ear onシリーズのような単色でまとめたデザインを採用するなど、よりカジュアルになった気もしますね。A1ラインはカジュアルなところは少し離れた製品という見方をしていたのですが、MDR-1AM2で一気に印象が変わりました。ただ音は良いと思います。

面白いところといえば、MDR-1AM2は標準モデルに4.4mm5極のバランス用ケーブルがあらかじめ付属しています。現状の最新ヘッドフォン・DAPを考えれば「SONY NW300」と一緒に使ってね、という思惑は明らかですが、選択肢的には面白い提案な気もします。

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ケーブルは片だし

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通常ケーブルの他に、4.4mm5極バランス用ケーブルも付属

DAPとヘッドフォンを合わせても10万円以内で買えますし、NW-ZX300に関しても音は良いので。何より1Aより低域量が感じられないとは言っても1AM2もソニーらしいドンシャリ傾向でリスニング向けに聴かせどころが上手い気がしていて、NW-ZX300もその傾向は同様なので、ある意味ソニーらしさみたいなものを味わうには良い組み合わせかと思います。

他の特徴としては、40mmHDはアルミニウムコートのLCP振動板で新開発、Z1Rにも採用されているフィボナッチパターンのグリルを採用、1Aと似たような部分にボートレスポンスコントール用ポートを配置するなど、似たような部分もあり、違う部分もあり、という感じです。似たようなパーツもMDR-1AM2用に実は新開発しているものが多いらしく、この辺りも音質の変化に関わっているはずです。

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また1A時代に採用された下が少し厚めのエルゴノミック立体縫製イヤーパッドは採用されておらず、1AM2では立体成形イヤーパッドに変更されました。1Aのイヤパッドには耳の後ろの圧迫感に悩まされていたりはしたので、これは良い変更かと思います。

そんなこんなで、見た目は遠目から見ると少し似ているものの、傾向は継承しつつ音も装着感も結構違う、というのが1AM2の個人的な印象です。結構違うので、名称もどうなのかなと思うところもありますね。もちろんMDR-1Rの後継モデルがMDR-1Aだったはずなので、その流れなら1AM2でもまあ分かるのですが、単純にMark II/2とかの方が分かりやすかったような。

SONY MDR 1AM2の音質など

まず、低域の量感が控えめになり、他の帯域が明らかに聴きやすくなっているのが印象的でした。MDR-1Aのユーザーは多分1発目に感じるのかなと思う部分ですが、あのたっぷりの量感が好きだったかたには物足りなく感じてしまうかもしれません。多分引き締まったという表現の方が正しいかもしれませんね。もっさり感が消えました。

なんというか、A1と比較すると雰囲気というよりは解像感に情報を振ったような音質です。特にボーカル域がほとんど全般聴きやすくなっており、歌ものなら多分MDR 1AM2の方が楽しめます。高域ももっと滑らかに綺麗に、な印象ですが、いかんせんA1の時の低域が結構あったので、単純にどの音域がどうとかの比較は難しいような気もしますね。傾向的に中高域というのは聴きやすくなっていると思うので、MDR-1A時代に低域がしつこいと感じていた方は試してみる価値ありです。

個人的な話をすると、低域の量感というのは気持ちもう1つだけ残して欲しかった印象です。現在ポータブルヘッドフォンではMEZE 99 Classicsも併用していますが、99 Classicsの方が低域の量感があり、また立体感も99 Classicsの方が上。音質としてどちらが優れているという話ではありませんが、A1→1AM2への変更によって失われた点も結構あるのかなという感じがします。ほとんどは良い変化だと思うのですが、A1の特定音域の鳴り方が好きだったという方もいるでしょうし、万人にこの変化が好みに当てはまるかはまた別問題といいますか(個人的には良い変化だと思います)。

その話とつながってくるのですが、横の広さもそんなに感じません。割とスピーカーが耳の近くにあり、そこでなっている印象です。個人的には低域の量感が少なく感じる点、またもともとそんなに横、前後への立体感があるような感じでもないので、曲によってはポータブル用途では最近MEZE 99 Classicsを手に取ることも多い状況です。PJ Harvey/Is This Desire? なんかはどちらのヘッドフォンもカッコよくなるので選ぶのは難しい曲もあるのですが、この辺りのヘッドフォンとも違う良さが楽しめたりするので、併用して使うのも面白いです(そしておそらく、MDR 1Aであるなら併用はしないと思います、MEZE 99 Classicsはデザインからは想像できないくらいに低域がガンガン出るので)。

イズ・ディス・ディザイアー
  • ユニバーサル ミュージック and PJハーヴェイ

次にNW-ZX300との組み合わせですが、これは「ここと組み合わせて使ってくれ」的な印象です。似たような時期に出てきてMDR 1AM2に4.4mm5極バランスケーブルが付属することを考えれば完全に確信犯なのですが、相性は良いと思います。

DAPとしては適度に小さく胸ポケットにも入る大きさなのでポータブル用途での相性は良いですし、音も変な話SONYらしい聴かせ方を抑えたDAPというのが個人的な印象なので、MDR-1AM2の印象がDAPによって大きく逆方向にいかない良さみたいなものがあります。

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もちろんMDR 1AM2はスマホはじめ別の機器でも鳴らしやすいので、利便性やコストパフォーマンスを重視するなら専用にDAPを用意しなくても別に良いかなという感じもします。ただ相性でいうと過去レビューしてきた製品の中でもZW-ZX300とがベストでした。

(完全な手軽さ・扱いやすさを求めるならイヤホン、それも完全ワイヤレス型になる人も最近はいそうですね。個人的には最近NFMI搭載のものを試していて、Jabra Elite 65tなんかはびっくりするくらい途切れないので最近のおすすめだったりします。外出限定で使ってたりします)

そこそこ別物のMDR-1AM2、あとは好み次第

個人的にもMDR-1AM2の評判は良さそうと思っていて、それは音質傾向の進化、変更ということもありそうですし、単純に装着感と重量が軽くなったということもありそうです。1Aユーザーの買い替え需要を満たしそうなヘッドフォンで、多分結構売れるので(もう売れているだろうし)ここから新モデルは数年発売されなそうだなという予感さえします。

NW-ZX300ユーザーとしても買ってすぐバランスで楽しめるというのはメリットかと思いますし、何より傾向が似ているので相性もグッド。1Aがちょっと、という方も1AM2が好きになる可能性は多々ありそうなので、まずは試聴してみると良いかと思います。



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