Philips Fidelio L2のヘッドフォンレビュー。Philipsといえばシェーバーなんかでも有名なメーカーですが、ヘッドフォンやイヤホンも発売しています。
で、意外とノーマークなのですが一部ユーザーから評判が高い「Fidelio L2」というヘッドフォンを今回は購入しました。ポータブルオーディオ機器ですがセミオープン型という少しめずらしい機種でもあるので、そのあたりのレビューをしてみます。
Philips Fidelio L2の実機レビュー
Flidelioシリーズといえばフィリップスのオーディオでも上級シリーズになるわけですが、今回は「Fidelio L2」のレビューです。
開封・デザイン
2014年発売と価格も現在は下がってきているわけですが、まずは本体を見てみましょう。
高級感のあるボディにオレンジのスティッチが特徴のデザイン。金属パーツ+オレンジスティッチなので、メタル感がありながらも遊び心のある外観になっています。
網目にのようになっているイヤーカップ背面は、金属素材でセミオープン型の役割を果たしています(と思われる)。
イヤーパッドは結構大きめでアラウンドイヤー型。というのも今回は中の人の大きな耳でも問題なく使えるイヤパッドを探していたのですが、大きな耳でも割とすっぽり入ると思います。
汎用リモコンもケーブルについており、マイクもあり。こちらもオレンジなっており、好き嫌いは分かれますがデザインのアクセントになっています。
ケーブル接続部分。少し特殊なものになっており、外れないような工夫がしてあります。少し見辛いかもしれませんが、ケーブルは絡みを防止する素材を利用しており、これらも好印象。
ヘッドバンド部分。内側に少し柔らかい素材を利用しており、長時間の利用も◎。
ベロア感のあるポーチも付属。すでに載せた画像の通りイヤー部分はスイーベル機構になっているのでポータブル性もあり。折りたたみはできません。
フィリップス Fidelio L2の音質レビュー
- 中高域:解像度高め、抜けるので疲れない
- 低域:あっさりでキレあり。もっさりしていない
- こもり/抜け感:セミオープンということでこもり感はなし。少し抜けすぎな気も
ハイレゾ音源対応機器ということですが、まず中高域が◎。解像度は高く、こもりがなく抜けが良いので聴いていて疲れを感じない音作りといったところでしょうか。
低域に関しては個人的にあっさりした印象を受けたのですが、これもセミオープン型が関係しているのかなあと思う部分も。室内で利用するにはOKですが、外出先で利用するには迫力が感じられない時もありました。
音全体のバランスは良いと思います。特に女性ボーカルがしっかり聴けますし、楽器音も分離がしっかりしていて、クラシックもいけるでしょう。
「音質」のみならかなりの高評価です。
Fidelio L2の好きなところ
- 耳がすっぽりおさまるイヤパッド
- 締め付けは購入時から弱い
- 軽い
音質以外のところでは、Fidelio L2のイヤパッドにまずは注目。大きめに開いているので、中の人の大きい耳でもすっぽり覆ってくれます。
購入直後から頭のでかい人もOKな締め付けの弱さも高評価でした。ただしがっちりフィットするといった感じではなかったので、頭を振るとかなりずれます。
こちらのヘッドフォンに限らず、購入前にフィッティングは必須かと。
Fidelio L2の嫌いなところ
- 遮音性
- 音漏れが気になる
- 折りたたみができない
セミオープンですが、特殊フィルターをつけているとのことで音漏れを防止しているということが他のレビューに書いています。それでも遮音性は低いです。普通に外の音は聴こえます。
また音漏れを抑制しているとはいっても、セミオープンなのでそこそこ聴こえます。まあ音量をそこまで上げることはないので大丈夫といえば大丈夫なのですが、やっぱり外で使っていると「セミオープン」という心理が働いて音量を上げるに上げれないというデメリットが。
「セミオープンだけど外でも中でも使える」というのがFidelio L2への期待でしたが、んー。個人的には心理的な面も含めて意外と外で使いにくいような気はします。
特に電車の中、都内での移動中などはその騒音が普通に聴こえてしまいましたし、音漏れにいつも怯えて小音量で聴くので余計外の音が聴こえるという・・・。なんともいえない感じでした。
PHILIPS Fidelio L2のレビュー総評
「個人的な利用用途」でいえば、音質は満足なのですが外で使いにくいという予想していなかったデメリットがあったのは盲点でした。やっぱり「オープンは室内・密閉は外」で分けて音楽を楽しむべきなのかなあとも思った次第です。
隠れグッドなヘッドフォンであることには間違い無いと思いますが、個人的な利用用途には合わなかったので好みは分かれるモデルのような気はします。やはり量販店のうるさい環境で視聴してもなかなか判断しづらいよね、というのはあって、かといって田舎じゃあ視聴場所なんて限られているわけで。
とはいえどもAmazonでは記事執筆時点で1万5000円程度まで価格が下がっているので、合う人には良いヘッドフォンとなりうる可能性がかなりあります。とりあえず視聴してみてください。