【レビュー】Surface Go、モバイルPCをサブ機として使う

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マイクロソフトの2-in-1 タブレットPC「Surface Go」を実機レビュー。もともと持っていたMacBook Pro 13インチ版のサブ機として活用していた本機ですが、サイズ・スペック的にも良いところ、悪いところが少しずつ見えてきたので、その辺りをチェックしていきます。

モバイルPC、Windowsタブレットとしては意外と扱い易い端末ではありますが、サブ機としてはもう少し頑張って欲しかったような気もするのでメモ。

Surface Go 実機レビュー

Surface Goは2018年にマイクロソフトから発売された、2-in-1のタブレット・PCです。日本版は発売当時で約6万5000円で、これは本体価格のみ、キーボードは別売り価格でした。

キックスタンド付きの2-in-1タイプはすでにSurface Proシリーズ(レビュー時点の現行モデルがPro 6)があり、またハイエンドのキーボード着脱可能モデルではSurface Book 2もありますが、今回レビューするSurface Goはエントリーモデルと言える仕様です。

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その証拠に、プロセッサーはIntel Pentium Gold 4415Y、メモリが最安モデルで4GB RAM+64GBストレージと、以前と比較するとWindows 10でソフトウェア面のパフォーマンスは向上しているとしても、Pentium Gold 4415Y、4GB AEM、64GB eMMCストレージはギリギリサブ機として使えるかな、という印象でした。(ちなみに8GB RAM版もあり、こちらは128GB SSDストレージを搭載しています)

今回購入したのは最安の4GB RAM、64GB eMMCストレージのWi-Fi版なので、やはりスペック面での物足りなさは感じます。

【Surface Goのスペック・基本仕様】

モデル名Surface Go(MIcrosoft)
本体寸法245 mm x 175 mm x 8.3 mm
重量Wi-Fi: 最軽量 522 g から(タイプ カバー含まず)
LTE-Advanced: 最軽量 532 g から(タイプ カバー含まず)
ディスプレイ10インチ PixelSenseディスプレイ
1800×1200ドット 217ppi
縦横比 3:2
コントラスト比 1500:1
タッチ:10点マルチタッチ
カバーガラス Corning Gorilla Glass 3
メモリ4GB または 8GB RAM
記憶容量eMMC ドライブ: 64 GB、または
SSD (ソリッド ステート ドライブ):128GB
プロセッサーインテル Pentium Gold Processor 4415Y
グラフィックスインテル HD グラフィックス 615
バッテリー駆動時間Wi-Fi: 最大約 9 時間の動画再生
LTE-Advanced: 約 8.5 時間連続使用
外部端子USB-C x 1
3.5 mm ヘッドフォン ジャック
Surface Connect ポート x 1
Surface タイプ カバー ポート
MicroSDXC カード リーダー
Surface Dial と互換性あり
セキュリティエンタープライズ セキュリティ向け TPM 2.0
Windows Hello 顔認証サインインによるエンタープライズ クラスの保護
カメラWindows Hello 顔認証カメラ (前面)
5.0MP フロント カメラ (1080p Skype HD ビデオ)
8.0MP オートフォーカス付きリア カメラ (1080p HD ビデオ)
マイク x 1
Dolby Audio Premium 搭載 2W ステレオ スピーカー
ソフトウェアWindows 10 Home(S モード)
Microsoft Office Home & Business
ワイヤレス機能Wi-Fi:IEEE 802.11 a/b/g/n/ac 互換
Bluetooth 4.1 テクノロジー
ネットワーク
(LTE Advanced 搭載モデル)
nanoSIMトレイ
4G LTE Advanced (バンド 1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 12, 13, 17, 19, 20, 25, 26, 28, 29, 30, 38, 39, 40, 41, 66)
GPS/GLONASS: 誤差 3 メートル以内の精度を持つ Standalone および Assisted GNSS
センサー光センサー
加速度センサー
ジャイロスコープ
電子コンパス
外形ケース:マグネシウム
色:シルバー
物理ボタン:音量、電源

フルWindows 10が動く良さ、Sモードは即解除、小は大を兼ねない

全体的な仕様を見るとエントリーモデルですが、Surface Goのメリットといえば「小型なサイズ感」と「価格の安さ」でしょうか。サイズに関しては10インチのPixelSenseディスプレイを搭載しており、大きさでいえば12.3インチのディスプレイを搭載したSurface Pro 6よりも、一回り小さいです。うつり込みは多少ありますが、視野角は十分で、個人的にディスプレイの質は良いと思います。

また価格も現行のSurfaceシリーズとしては最安の機種に位置しているので「フルバージョンのWindows 10が使える小型PCかつ、タブレットとしても使える」というのが一番の強みでしょう。実際に筆者の友人もこのサイズ感が欲しくてSurface Goを購入した、という層が何人かいます。持ち運び易さだけで言えば小のSurface Goが大のSurface Pro 6を兼ねる、というか小さい方が単純に良い部分もありますが、やっぱりPC作業が主の方にとっては、メイン機としては厳しいと感じています。

OSに関しては初期状態がSモードですが、使ってすぐにサードパーティの多くのソフトウェアをインストールできない点でかなりのハードモードということに気付き、すぐに解除しました。

おそらく大学のレポートを書いたり、オフィスソフトで軽作業をしたり、Surface Penでノートをとったりなど、それくらいのことであれば問題なくこなせる印象です。それ以上のことをしようと思ったら、使えるには使えますが、けっして快適なPC操作体験ではありませんでした。ベンチマークもそれなりで、CINEBENCH R15のスコアはネット上にあるので、新ツールのCINEBENCH R20のテスト結果を貼っておきます。

(CINEBENCH R20)

(CrystalDiskMark 6.0.1)

サイズ感としては逆にデメリットにもなり得ます。例えば専用のSurface Go Signature タイプカバーキーボードは10インチPCであるSurface Goに合わせたそれなので、もっと大きなSurface Pro 6や、現在利用しているMacbook Pro 13インチのキーボードと比較すると、それなりにタイプに慣れは必要です。またキーボードカバーもタイプ中にペコペコと多少しなるので、キーボード一体型のラップトップと比較すると、いくらか好き嫌いは別れるかもしれません。

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(Surface Go Signature タイプカバー 日本語版:10インチ2-in-1 PCと考えるとタイプしやすいですが、13インチ級ノートPCに慣れていると、やはり小さい)

Surface Goを購入する前にはどうせサブ機だし、ということでiPad Proも検討したのですが、PC上で作業をする上で譲れないのがトラックパッドとマウスの操作でした。コピーペーストが多かったりするとタッチ操作ではかなり厳しいことを以前から経験しているので、iPad Proと比較してWindows 10で動くというのはやはりSurface Goのメリットです。個人的にMacBook Proを使い続けている理由の1つにトラックパッドの良さがありますが、Surfaceシリーズのパッドも好きです。

ソフトウェアやキーボード、トラックパッド以外にも、Surfaceのキックスタンドは2-in-1端末としてお気に入りの部分。iPad Proも新世代のいくつかはキーボードをつけたまま角度を少し変えれるようになりましたが、Surface Goであれば机ベタに近い状態まで開けますし、逆により垂直に近い状態で立てて使うこともできるからです。iPadを買っては手放している状況的にも、PCとして使いにくい部分がiPadのiOSにあるからなのかなと感じています。

もちろん、どんな用途で使うか次第で変わってきます。例えばモバイルゲームをするなら圧倒的にiPad Proのほうが良いですし、動作自体の快適さだけで言えば、A10チップを搭載した無印iPadにも負けていると思います。iPadではOS部分からPC操作的な部分に制約がありますし、Surface GoはWin10で動きますが動作は必ずしも快適ではないと。間をとった製品があれば良いなと思うのですが、なかなかそういうわけにもいきませんしね。難しいものです。

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(すでに手放しているiPad)

公称でWi-Fi接続時の動画再生が最大約9時間とのことですが、筆者の利用環境では、ブラウザを開いたりソフトを使ったりして大体5〜6時間くらいでした。カフェで作業するには十分でしたし、ディスプレイが10インチと小さくメイン作業には使っていなかったですし、サブ機としては十分な電池持ちです。

充電には専用のSurface Connectポートを採用していますが、実は搭載されているUSB Type-CポートがUSB PD(USB Power Delivery)にも対応しているので、Type-Cポートからも充電できます。

「より荷物を軽く」という意味も込めてSurface Goを買ったので、スマホ向けのACアダプターとType-Cケーブルを利用して充電しています。付属の充電器と比較するとチャージ速度はさすがに遅いですが、普通に充電できます(高出力のACアダプターを使えばもっと速いはずです)。

今まではMacbook ProにどでかいAppleのチャージャーを持ち運んでいたわけなので、持ち運ぶ荷物も少なくなりました。Surface Goだとかなり小さいバッグで出かけることができるので、そこは気に入っています。

USB Type-Cポートの位置と、microSDカードスロット

ちなみにUSB Type-Cポートの位置は本体右に搭載されているのですが、USBハブが使いにくいです。ケーブルが垂れ流しになってしまうところがあり、ポート自体が変形してしまわないか不安になります。キックスタンドが便利なのでMarantz HD-DAC1につないでメディア操作端末としても使っていたのですが、USBポートが不安になってきたので、最終的にはプレーヤーとしても使わなくなっていました。

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(Type-Cポートの位置が気になる)

またmicroSDカードスロットがキックスタンド裏に搭載されているのですが、一度microSDカードを差し込むと、再度取り出すのにかなりコツがいる構造になっています。例えばカメラやスマホのSDデータを頻繁にMicroSDカード(ハード)を利用して移行する場合に、ストレスがたまることも。

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(microSDカードスロットはキックスタンド裏に配置。セキュアな場所ですが、頻繁に使うことを考えると少しアクセスしにくい)

じゃあType-CポートからUSBハブを使えば良いじゃないか、とも思うのですが、先述のようにTye-Cポートが個人的に好まない位置にあったりしたので、結果的にI/Oの面では満足できませんでした。

写真に関してはワイヤレス転送ができるカメラメーカーが出している専用ツールをインストールしても良いのですが、如何せん64GBモデルを購入したこともあって、なるべくSurface Go内のデータ容量は軽くしておきたいのです。そのためmicroSDカードスロットやType-Cポートがあるのは嬉しいのですが、頻繁に使う場合にアクセスし易いかというと、また別の話になってきます。

タブレットとしてはiPadのほうが良さそう

結果的にサブ機では良さそうでしたが、メイン機としては少し厳しい気がしました。個人的には海外旅行のお供に持参したのですが、正直ブラウザをたくさん開いたりしていると画面の小ささが圧倒的にネックとなりますし、ある部分ではSurface Pro 6やSurface Laptopでも良かったのかなと感じています。Surface Goはその価格とスペックもあって、小さいことは良いのですが、より大画面のモデルと比較するとデメリットのほうを多く感じました。

発売当初パフォーマンス面でも意外とイケるようなレビューが多かったので期待を込めて購入したのですが、筆者の利用環境でいうと厳しいところが多く、Windows 10がフルに動くメリットを享受できない場面が多かったです。オーディオビジュアル、メディア視聴機、モバイルゲーム機としては正直iPadのほうが使いやすいですし、Windows 10搭載の2-in-1 PCを今買うなら、個人的にはSurface Pro 6かなという気がしています。

今回のレビュー端末は4GB RAM、64GB eMMCモデルなので、8GB+128GBモデルだったり、LTEモデルだったりするともっとモバイル2-in-1PCとしての良さは見えてくるのかもしれません。