Microsoftから発売されているゲーミングマウス「Microsoft Pro IntelliMouse」を購入したので、実機レビュー。MicrosoftのインテリマウスといえばIME 3.0が有名で、今回のPro IntelliMouseは形状をほぼそのままに、センサーなどを一新してゲーミングマウスとして発売された製品です。
今日のゲーミングマウスとしてはかなり大きな部類に入るものの、そのエルゴノミクスな設計が手にフィットして扱いやすいマウスです。ゲーミングマウス用の高性能センサーを搭載した有線タイプとしては7,000円以下と価格も安く手に入り易くもあるので、もともとIME 3.0を利用していたユーザーには良さそうな感じだったので、レビューしていきます。
Microsoft Pro IntelliMouse レビュー
今回購入したPro IntelliMouseは、2019年に発売されたMicrosoftのマウスです。マイクロソフトのマウスと言えばIntelliMouse Explorer 3.0(IME 3.0)が有名ですが、ほぼ似たような形状にゲーミング製品グレードのセンサーを搭載した2019年版といったところ。
サイズ感はIME 3.0とほぼ同じですが、側面にラバーが採用されており、滑りにくくなっているが特長。サイドのラバーグリップはG403 heroよりもグリップ感はないですが、プラスチック部分よりはグリップします。
縦の長さで言えば現在利用しているLogitech G403 Heroよりも長いですが、ただパーム(手のひら)に当たる部分のプロファイルは低めです。右手用でエルゴノミクスな設計かつ横幅もそこそこあるため、個人的には小指を横サイドに添えやすいゲーミングマウスに感じます。
そういえば、prosettings.netなんかでPC プロゲーマーの使用マウスをみても、Microsoft Pro IntelliMouseを使ているのはほとんど見かけません。マイクロソフトもがっつりゲーマー向けのマウスとしてアピールしている感じもないですし、プロゲーマーの間でLogicool G Pro WirelessとかFinalmouseのようにプロプレーヤーの間でメインストリームなマウスとして台頭することはまずなさそう。ゲーミングに使うのであれば、本当に手になじむユーザーが対象になる感じがします。
重量140gは最近の製品としては重いかなという印象。底面にLEDがあり(テールライト)、あまり目立たず黒(オフ)にも設定できるため、オフィス用の高性能マウスとしてもおすすめできそうです。ノートPCと持ち運ぶには少し大きい気がしますけどね。
Logicool G403、G703のようなパーム部分が高いマウスを使っている場合ははじめ違和感がありますが、慣れれば使い易いかなといったところ。G403系のパームグリップに慣れている方だと、最初はマウスをスライドさせたときにパームで安定する感覚が掴みにくいかもしれません。
ただし縦に長く、手前の部分がパームに当たるので、慣れるとパームグリップ的な持ち方でも十分使えるサイズ感でした。
惜しい部分としては、右サイドのボタンが上部にあるので個人的に少し押しにくいところでしょうか。これも普段からサイドボタンが高い位置にあるマウスを使っているのであれば気に入る部分ですが、個人的にはもう少し下にあるか、もしくはボタン自体のサイズがもう少し大きければ使い易そうな気がしています。
IME3.0派生で登場したゲーミングマウスというのはいくつかありますが、それらのマウスはサイズも最近の製品らしく最適化されている部分もあるのか、Microsoft Pro IntelliMouseのサイズはかなり大きな部類に入ると思います。
【Microsoft Pro IntelliMouseのスペック・基本仕様】
製品名 | Microsoft Pro IntelliMouse |
---|---|
インターフェース | SB 2.0 最高速度対応 |
ボタン | 左クリックと右クリック、スクロール ホイール ボタンを含む 5 つのボタン(そのうち 3 つはカスタマイズ可能*) |
スクロール | 垂直スクロール |
マウス レポート レート | 毎秒 1000 レポート、MKC をインストールした状態でユーザー設定可能 |
トラッキング テクノロジ | PixArt PAW3389PRO-MS トラッキング速度: 毎秒最大 400 インチ (10,160 mm) |
DPI | 最大 16,000 まで |
互換性 | Windows 10 Pro、Windows 10 Home、Windows 10 S/8.1/8/7 * Windows 10 S ではボタンのカスタマイズがサポートされていません |
寸法 | 5.20 x 2.72 x 1.68 インチ (132.00 x 69.00 x 43.00 mm) |
重量 | 140g |
センサーは「PixArt PAW3389 Pro-MS」で、PixArtのPMW3389センサーと名称は似ていますが、果たして同じものなのか、カスタム版なのか、または違うものなのかは不明。
最大DPIは1万6,000で、ボタンは5つ。ソフトウェアでDPIやボタン割り当てはカスタマイズが可能。USBは2.0、有線タイプですがケーブルは布巻き型を採用しており、以前の復刻盤IMEマウスと比較して、センサー以外もアップグレードされている部分があります。
LOD(リフトオフディスタンス)も短めで、G403 HERO、G Pro HERO Wiredと比較しても特に不満を感じませんでした。HERO 16Kセンサーと比較してどちらもゲーミング用のマウスとして使える性能のようで、Apex Legendsにてウイングマンでフリック打ちの練習をしても問題なかったです。
つまるところIME 3.0のサイズ・設計が気に入れば2019年版の性能を持ったマウスとして気に入るでしょうし、やっぱり 大きさが気にいるかどうかかなというところかと思います。
Microsoft Mouse and Keyboard Center
ソフトウェアは「Microsoft Mouse and Keyboard Center」というアプリケーションで、Basic SettingsとApp-specific Settingsがあります。
Basic Settings
- 左ボタン
- 右ボタン
- ホイール
- ホイールボタン
- 右サイドボタン1(Large thumb button)
- 右サイドボタン2(Small thumb button)
- DPI設定(200~16,000の間で50ずつ調整可能)
- LED設定(Tail Light Settings、黒に設定で発光なしも可能)
- パフォーマンス設定(LOD、直線修正の有無、レポートレート)
DPIに関しては最大16,000まで選択可能で、設定は50ずつ変更できました。LED設定は先述ですが色を黒で設定すると発光なしの状態にすることが可能。
パフォーマンス設定に関してはリフトオフディスタンスの変更も可能で、デフォルトは2mm。レポートレートはデフォルトで最大1000Hzなので、このままで良さそう。
App-specific Setting
App-specific Settingでは、マウスボタンにプログラムごとに特定のコマンドを割り当てできる設定で、例えばPowerPointではデジタルインクを起動するようボタンを割り当てておくことが可能です。仕事用によく使うアプリケーションなんかはこれらを割り当てることで生産性が向上しそうです。
Microsoft Pro IntelliMouseを使っての所感など
決め手になるとすれば、やはり形状とサイズでしょうか。エルゴノミックなデザインで実際の重量ほど重さは感じなかったのですし、クリック感も良く連打もできる感触はありました。PixArtのセンサーを搭載したゲーミングマウスとしては価格もそこそこ手頃なので、大きめの右手用マウスを探していた人はぜひ試してほしいところです。