【レビュー】KZ ES4、1BA+1DD型ハイブリッド・イヤホン

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中国KZブランドの有線イヤホン「KZ ES4」を購入したのでレビューしていきます。KZ ES4はダイナミック型ドライバーとバランスド・アーマチュア型ドライバーを1つずつ搭載した所謂ハイブリッド型と呼ばれる構成のイヤホンで、Amazonで2000円以下で販売されています。

KZのイヤホンといえば価格を考えるとKZ ZS5、6、10などを以前使って毎回すごいコストパフォーマンスだなと感じる部分もあるのですが、最近は1DD+1BAの構成で少し冒険していることもあり、試しに買ってみました。

KZ ES4 レビュー

KZといえば低価格ながら音質の良いイヤホンをいくつか発売している中国ブランドで個人的にもZS5、ZS6、ZS10などZSシリーズは持っていたのですが、今回レビューする「KZ ES4」はダイナミック・ドライバー×1基、バランスド・アーマチュア・ドライバー×1基を片側ずつに搭載したハイブリッド型です。ESシリーズは個人的にES4が初です。

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イヤホン本体デザインはクリアシェルを利用しており、外観はKZ ZS10に近いかもしれません。大きさは1DD+1BAで2ドライバーのみのせいか、ZS10と比較すると装着感は小さいので着け易さがあります。

内側には通気孔が設けてあり、アコースティックな部分も音質的に関わってきそうです。音導管は他のモデルにも共通した少し大きめの設計で、入り口にはメッシュを配置。…この価格でクリアシェルかつ基盤が透けて見えるのもなかなか良いデザインかと思います。

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ドライバーはダイナミック型のほうが10mmでグラフェンフィルムを採用しているようです。最近は他にもドライバーにグラフェン素材を使ったイヤホンというのは多いですし、音質的にも注目されているのかもしれません(素材別に聴き比べたことはないのでなんともいえませんが)。

バランスド・アーマチュア型のドライバーには”カスタマイズされた”30095という型番が使われているそうです。BAドライバーのメーカーとしては有名なKnowles社のWBFK-30095という型番があるので、とても偶然同じ型番になったとは思えませんが(似た音質設計の中華BAドライバーだと思いますが)、外側から見ても確認するのはちょっと難しいです。

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着脱可能な2pin端子(0.75mm 金メッキ)で、リケーブルもOK。KZは最近付属ケーブルが変わったらしく、ZS10に付属していたものと同じねじり型ケーブルが付属していました。音質はともかく、柔らかく絡まりにくいので取り回しは良いと思います。シュア掛け用に、耳にかかる部分は固定ができるような設計です。

リケーブルが可能なこともあってか、KZブランドではBluetoothケーブルも販売していたりします。メーカーとしてはワイヤレス利用のユーザーも取り込むことができますし、価格も安いので面白い選択肢かなと思います(今回レビューするのは有線のみです)。

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イヤーピースはKZイヤホンによく付属している溝の入ったタイプです。個人的にあまり好きではないので、FInal Eタイプに変更して使っています。音導管が大きめなので、細いイヤーピースは入らない可能性があるので注意しておくと良いかもしれません。

1DD+1BAと音質

ハイブリッド型のイヤホンもいくつか使っているのですが、初代AZLAを購入してから最近は特にダイナミック型とBA型を1基ずつ搭載したシンプルな構成で少し冒険していて、シンガポールのAAW(Advanced AcousticWerkes)からA2Hを購入してみたりしました。価格差はありますが、今回はこの2つと比較してみます。

再生プレーヤーはiPhone+DACアンプでMojo。音源はSpotifyで、曲はカントリーぽいところでミランダ・ランバートのアルバムでKerosene、ロックなところでシャカラビッツのCLUTCH、ダフト・パンクのアルバムでRamdom Access Memoriesなどを聞いてみました(他にも色々聴いています)。

まず感じたのが、深い部分の低域と量感、同じ音量くらいでの音圧はAZLAがすごいなというところ、KZ ES4は逆にもっとシャープな部分が目立ちます。AZLAを聞いた後にKZ ES4をすぐに聴くと少し浮き足立った感覚といいますか、AZLAほどどっしりはしていません。

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KZ ES4を聴き続けたあとにAAW A2Hに切り替えてみると、男女ボーカルに関してはA2Hの方がどの曲も滑らかに感じます。構成自体は1DD+1BAで同じですが、(当然ですが)不思議と全然違います。AAW A2Hは今回比較した3つのイヤホンの中では一番低域の量感が少ない感じがするので、結果的に他の音域が聴き易くなっているということもあるのかもしれません。AAW A2Hと比較すると、KZ ES4は全体的に暗い雰囲気でした。

9月に購入してしばらく鳴らしていますが、硬質なところは角が取れないというか目立ちます。シンバル、女性ボーカルも多くの曲で刺さる、というかキツさを感じるので、使っていて疲れるというほどでもありませんが、滑らかさにかけるところはあるのかなという印象です。打ちこみポップスな感じのKylie Minogueなども聞いてみたのですがリズムの部分が大抵刺さりキツさがあったりしますし、ES4はロックも解像度というよりは暗さがバッと一番最初に感じるような出方です。

価格を考えると解像度は十分のような気もしますが、今回あらためて比較したイヤホン3つの中でいうと「暗くてキツめ」みたいな印象が強くなったので、KZ ES4をわざわざ選んで使うかと言われれば微妙かもしれません。

筐体のサイズなんかはKZ ZS10と比較して小さく装着しやすかったりするので、3000円くらいの予算で解像度のあるイヤホン、ということであれば、ケーブルもKZ10のものと同じような柔らかいものですし扱い易いと思います。個人的にはKZ ZS4を買うならZS10を買った方が良いかなと思うところがありますが、KZ ES4は日本のAmazonでも価格が2000円以下と安いこともあって、低予算内で選ぶのであれば面白い選択肢に感じました。