【レビュー】iPad 9.7インチ(2018)Wi-Fiモデル。不満もあるけどやっぱりアイパッド

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Appleの廉価版iPad 9.7インチ(2018年モデル Wi-Fi版:A1893)を購入してからしばらく経ったので、使用感などレビューを少し書いてみます。

現状のiPadラインアップではA10 FusionチップとM10コプロセッサを搭載した廉価版で、十分スペックは高いのですが色々妥協されている部分もあるiPadがA1893。クリエイティブな分野に耐えうるかは微妙でも、実は筆者のメディア試聴系の利用用途には十分過ぎるので、いまだに使うことが多かったりします。

容量が32GBモデルでメディア試聴用がメインですが、カメラアダプターを利用してマイクに繋いだりと意外と使っていて便利なので書いておきます。

iPad 9.7インチ(2018年版:A1983)レビュー

2018年に発売された9.7インチのiPad(第6世代)は、価格を抑えて発売された廉価版のApple製タブレット。購入したのはWi-Fi版のA1893ですが、モバイルデータ通信に対応したWi-Fi + Cellular版 A1954もあります。

買ったのは結構前でiPadもレビューが多いので書くのもどうかなと思っていたのですが、意外にも長期間利用しており手放さずに重宝しているので、今回いくつか気に入っている点、妥協されている点の両方について書いてみることにしました。

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まずは仕様ですが、 Apple Pencilに対応した9.7インチのIPSディスプレイ(2048×1536ドット、264ppi)、プロセッサーにA10 Fusionチップ+M10コプロセッサ、8MPの背面カメラ、1.2MPのフロントカメラ、32GBもしくは128GBのストレージ、指紋認証のTouch IDなど。

最新のiPad Proシリーズと比較するとしょぼいですが、それでもAndroidなどのタブレットも含めた性能でいえば、A10 Fusionチップ+M10コプロセッサの性能はバリバリ現役で使えるレベルですし、メディア試聴機として使うなら下手にエントリーモデルのWindowsタブレットを買うよりも、モバイル用途に最適化されたiOSのiPadのほうが快適に使えたりします。

最新のiPad Proが出てだいぶ化石に見えてきた9.7インチのiPad A1893ですが、まだ現役で使い続けているのは理由がいくつかあります。…もちろん廉価版である不満も感じるので、そのあたりをまとめていきます。

9.7インチのIPSディスプレイ

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iPad Proと比較して気になるところ

  • 反射とうつり込み
  • カラー描写
  • 60Hz(Proは120Hz)
  • Ture Toneディスプレイ非対応

ディスプレイは9.7インチで、2048×1536ドット、264ppi相当のIPSパネル。タブレットとしては十分な解像度で、メディア試聴機としては十分なスペックです。アスペクト比も従来の4:3で、今までiPadを利用してきたかたも馴染みのあるサイズ感。

気になる点としてはProモデルと比較すると画面の色の鮮明さ/うつり込み/反射が少し気になる部分、また60Hzとなっており、Proモデルにある120HzのProMotionテクノロジーが搭載されていない部分でしょうか。Ture Toneディスプレイにも非対応です。

どちらかといえば気になるのはうつり込みのほう。…iPad Proと比較してのディスプレイ性能は、廉価版であるiPad 9.7インチ A1893で妥協されているところです。タブレット端末全体でみればA1893も十分なのですが、やはりProと比較すると劣るところがみえてきます。

また最新の12.9インチ/11インチiPad Proはベゼルもかなり狭くなっており、デザイン面でも9.7インチのiPadは旧型ぽく感じます。販売価格を考えると納得ですが、当然ディスプレイ性能を重視するのであればiPad Proシリーズを選ぶのがおすすめですね。

A10 Fusionチップの性能

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  • メディア視聴用としては快適過ぎるスペック

ベンチマークスコアでも高得点を出しているiPad 9.7インチの2018年モデルなので、タブレット端末として考えると十分高速です。特にAndroidタブレットではあんまりハイエンドモデルがなかったりしますし、Galaxy Tab Sシリーズなんかは高い内部性能ですが、進化してきたiOSの性能を考えれば、メディア視聴用としては圧倒的にiPadのほうが使い易いというのが個人的な意見。

もちろんAndroid端末ならマウスが使えたりと良い点もありますが、そういった使い方を求めるならWindowsタブレット、2in1 PCという選択肢のほうが良いわけなので。未だに「タブレット」というジャンルのみで考えるとiPadが圧勝な気がします。A10というとiPhone 7に搭載されていたSoCなので、性能を考えてもカジュアル利用ならこれから数年は現役で使えるかと。

iOSであることの快適さ

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以前Galaxy Tab S3やHUAWEIのAndroidタブレットを使ったりもしてみたのですが、正直いうとAndroid OSを搭載したタブレットはUIの最適化の部分で甘いというか、多分メーカー側もメインストリームの製品として位置付けていないような。

その点iOSはタブレットであるiPadシリーズのアップデートも年々進化していますし、セキュリティの面でも更新対象となる期間が長いことを考えると良い選択肢。Split Viewで対応アプリは2つのアプリを開いたりもできます。まだまだ制限はありますが、マルチタスキング性能もiOSの更新と共に高まっており、また発売されてから長い期間更新対象となる可能性があるので安心できるのも魅力です。

最近はDock機能が追加されましたし、Netflixなんかはピクチャ・イン・ピクチャに対応していたりして、MacやWindowsと比較するとその使い方に制限はあるものの、タブレット端末としては快適に動きますし、もっとも使いやすい機種の1つかと思います。

ブログマシンとして / Bluetoothキーボード

(Brydgeのキーボードで使う例)

  • iPad 9.7インチ 2018 A1893はSmart Connectorを非搭載
  • つまりApple純正のSmart Keyboardは使えない
  • 非純正のBluetoothキーボードは便利だが、MacBookを置き換えるものではない

実はこのiPad、Smart Connectorを搭載していないので、Apple純正のSmart Keyboardを使うという選択肢がありません。そのためブログを更新する用にキーボードが欲しいなら非純正のBluetoothキーボードなんかを用意するわけですが、個人的にはあまり良い選択肢ではないように思います。

まずは非純正のBluetoothキーボードだと、起動時に少し遅延があったり、入力によってはApple純正のキーボードと比較してあまり快適な感じがしません。一緒に持ち運びができるワイヤレスキーボードも当然MacBookのキーボードと比較すると幅が狭くキーも小さいので、外出先でガンガン文章を更新するには慣れが必要です。慣れるとある程度文章入力は快適に使えますが、文書作成・編集マシンとしてMacBookを置き換えることはありませんでした。

別途もう少し大きなワイヤレスキーボードを持ち運ぶ方法もありますが、それではバックパックでそこそこの場所を占有してしまいますし、持ち運びに便利な板形状のiPadという良さがなくなってしまいます。iPadはソフトウェアキーボードが使いやすいので、たまにキーボードを持ち運ばないこともあります。

新型iPad ProではSmart Keyboard Flioという選択肢ができたので(予算さえあれば)ある程度快適に使えるようになったのですが、現状マウスも使えないわけで、画面の大きな12.9インチiPad ProでもMacOSやWindowsのように複数の画面を開いて画像をアップロードしたりブラウザーのタブをガンガン開いたり、表をコピペしたりといった作業はかなり厳しいです。

…そんな理由もあって廉価版の2018年版iPad 9.7インチをMacBookのように使うことは個人的にもあまり期待していない、というかできないですし、画面の大きな12.9インチ版のiPad Proの価格帯になるとそれはそれでMacBook/Airに手の届く価格帯になるので、それなら単純にPCを買うと思いますし。メディア視聴機としてはiOSがマウスに対応したりしない限りはまだまだ厳しい気がしますね。単純な文章入力ならOKですが、コピー&ペースト、タブ、複数アプリケーションの利用を考えるとまだPCを置き換えるようなUXでありません(iPad Pro単体で修行を重ねて仕事のメイン機として利用している友人もいますが、そこまで慣れに時間のかかる端末をわざわざ買いたいとも思いませんし)。

スピーカーはiPad Proと比較すると残念

iPad Proとの比較で残念な点が、スピーカーです。9.7インチの2018年版iPadは内蔵ステレオスピーカーなのですが、底部のみに搭載されており、Proシリーズのような多数のスピーカーを搭載した音響効果には期待できません。

購入して一番はじめに感じたデメリットがこちらで、以前iPad Proシリーズを利用したことがあるユーザーなら一発で分かるレベルに微妙です。…もちろん価格を考えればこんなもんか、という印象もありますが、やはりProシリーズと比べてしまう部分だったりします。

別に悪いわけではないですが、感動はしません。

充電・電池持ち

電池持ちは良いので特に不満を感じませんが、急速充電に対応していないせいか充電が遅いです。純正ケーブルとACアダプターでもそこそこ遅いので、ここは廉価版iPadのデメリット。満充電まで5時間以上かかります。

1日中ぶっ続けで使用することはないので問題ありませんが、例えば外出や旅行が多く充電できる時間・場所が限られている状況なんかでは、結構厳しかった記憶があります。

個人的な利用方法とか

(カメラアダプターで外部マイクに繋いでみたり)

Lightning端子でオーディオ関連に活用しています。例えばLightning端子からApple純正のカメラアダプターを利用してBlueのマイクに繋いで録音したり、DACアンプに繋いで音楽を楽しんだり、という活用が多いですね。

外部マイクなんかはノートPCにUSBで繋いで録音することも当然できるのですが、出先で音声を録音したり、機器を移動させて録音したい時はiPadくらいのサイズだと持ち運び安くて便利です。

画面が大きいのでユーザーインターフェースとしては操作し易いですし、とても便利に感じる時が1ヶ月に2回くらいあります。…iPad Proの最新モデルがUSB type-Cポートに変わったので今後iOSのLightningの対応が気になるところではありますが、Lightningポートでも筆者の使い方なら特に問題ありません。

メディア視聴機としてはグッド。ノートPCの代わりは厳しい

廉価版のiPadと言えども、iOSはタブレット向けにも最適化されて使いやすくなっていますし、A10も十分高速で、よほどパワーユーザーでない限りはおすすめできるタブレット端末です。

一方でiPad Proと比較して劣る部分もたくさんあるので、単純に価格度外視で考えるなら当然iPad Proシリーズの方を選ぶでしょう。ただし個人的な利用方法がカジュアルなメディア視聴用+α程度なので、そのために価格の高いiPad Proを買うのはお財布に優しい選択肢ではないので、そういった意味でも廉価版のiPadで良かった気はします。

iOSもハードウェアの基本性能が十分高いので高度なアプリケーションもリリースされて使える幅はかなり広がっている気はしますが、おそらくそれはペンを利用したり編集を直接iPadで行ったりというところのクリエイティブな分野だったりすると思うので、では全体的に見て筆者のような使い方でノートPCを置き換える存在か、と言われるとそれはNoかもしれません。

よりノートPC寄りの2-in-1タブレットならMicrosoftのSurfaceシリーズを選ぶべきかと思いますが、タブレットのみのジャンルで考えればやはりiPadが強いなと改めて感じました。長く使えますし、特に2018年版iPad 9.7インチはレビューをまとめている時点で税別3万7800円と安いので、カジュアルに使うならこのタブレットは良い選択肢だと思います。

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