2016年はDENONの商品を結構買ったような気がしていて、DENON AH-M400に始まり、AH-C720も購入した。で、おそらく今年最後のヘッドフォンになるであろうデノン AH-MM200を購入したので、実機レビューをしてみようと思います。
AH-M400からはダウングレードとなりますしオンイヤー型のヘッドフォンなのでどうなのかなという感じはしていましたが、コンパクトさとデザインは好印象でした。それではいってみましょう。
DENON AH-MM200の実機レビュー
まずはDENON AH-MM200の開封。デザインとパッケージのプレゼンテーションをレビューしてみます。デノンのポータブルヘッドフォンではMusic Maniacというブランドが一応上位になっているのですが、その中でも種類があって、
- AH-MM400
- AH-MM300
- AH-MM200
と三つがあります。その中でもMM200は一番下位、言うなればMusic Maniacシリーズではローエンドの製品になっており、価格も1万円弱と安いのが特徴です。
MMシリーズということで、下位モデルながらもパッケージングには高級感があります。この辺りはさすがDENONという感じはしますね。
ヘッドフォン本体。カラーはブラックとホワイトがあるのですが、今回は黒を選択しました。30mmトリプル・レイヤードPET振動板を採用で、ヘッドフォンとしてはポータブル利用に最適な小型タイプです。
MM400はアメリカン・ウォールナット材を利用しているのですが、MM200はAH-MM300同様にGFRP素材を採用し、セラミック・フィニッシュを施しています。こちらも高級感はあります。MMシリーズはどのヘッドフォンを選んでも高級感があるのが良いですね。
イヤーパッドの素材は新開発の人工皮革を採用。MMシリーズのヘッドフォンをつけたことのある方はわかるかもしれませんが、かなり柔らかくオンイヤーでも疲れにくいです。
ちなみにイヤーパッド自体がかなり小さいですし締め付けも初期からあまりないので、耳たぶや耳の上が締め付けられるオンイヤー特有の感じもほとんどありません(筆者はオンイヤーヘッドフォンがあまり好きではありませんが、これはかなり快適な装着感かと思います)。
折りたたみもOKでキャリングポーチも付属しているので、ポータブルで持ち運んで使うヘッドフォンとしてはかなり便利です。本体自体もかなり小さく、バックパックに入れてもあまりスペースを取らないのも好印象。
ヘッドバンド部分にもクッション素材が利用されており、メッシュとなっているので通気性も確保しているのだとか(冬ですしヘッドバンド自体が気にならないので未評価)。適度なアーチを描いているので、頭のてっぺんが痛くなるといったことも今のところないですね。
ヘッドフォン本体とケーブル接続部分は若干長丸になっています。これもMusic Maniacシリーズの特徴かと思うのですが、リケーブルする際には覚えておいた方が良いかもしれません。
スマホやDAPに接続する端子は3.5mmのL字。昔からストレートが好きだったのですが、最近はL字もいいなと思ってきました。
ケーブルは2種類あり、片方はiPhone/iPad/ iPodなどiOS端末対応のボタン・リモコン/マイク付で、もう片方はリモコンなしのOFCストレートケーブルです。どちらもプレイヤー側の接続はL字。
デザインとしてはこんなところ。MMシリーズ独特のデザインと高級感は共通して好印象ですね。他社にはないデザインでありながらも、シーンを選ばない落ち着いたカラーリングの外観は素晴らしいと思います。
デノン AH-MM200の音質レビュー
次に見た目だけでなく音質もチェックしていきます。この1万円弱で購入できるヘッドフォンというのは入門機として数も多くかなりボリュームゾーンという感じはしますが、今回比較してみたのはミュージックマニアックシリーズでも上位モデルのAH-MM400です。(AH-MM300は視聴したこともあるけど持ってません。オンイヤーならMM300と比較するべきなのですが・・・すみません)
結構DENONの音/デザインが好きということで比較するかたもいるかもしれないので、今回はAH-MM400を購入すべきか?それともMM200を購入すべきか?という部分を見てみたいと思います。
AH-MM400との比較
MM400 > MM300 > MM200という順になっているので、もう見た目も音質も孫みたいな存在感かと思います。AH-MM400に関しては別の記事「「DENON AH-MM400」ヘッドフォンレビュー。ウッドデザインの上級モデル」でレビューしているのですが、やはりこれと比較すると音質は劣るかと思います。
AH-MM200はオンイヤーなのが原因か音場も狭目ですし、立体感も400と比較すると少なめ。AH-MM400の音質といえば比較的フラットですが、傾向としてはAH-MM200はもう少し低音寄りです。解像度の点で言えばかなりの差が開いていると感じますね。板1枚挟んでるのかと思うくらい違います。
価格差でいうと(2016年12月時点)
- MM400 2万7000円くらい
- MM300 1万9000円くらい
- MM200 1万3000円くらい
なのですが、価格と音質の住み分けはすごくうまいと思います。正直AH-MM400を聴いたら約3万円出しても当然こちらを買いますし、音楽鑑賞に没頭するならMM400一択です。
ただ、先ほどの写真でも見た通りにサイズの小ささ・質量の軽さでは圧倒的にAH-MM200の方が上なんですよね。オンイヤーですがイヤーパッドも疲れないし(MM400は半オンイヤーヘッドフォンなのでMM200の方がつかれにくいです)、とにかく装着感が楽、持ち運びも楽です。
(首にかけてみてもわかりますが、とにかく小さくポータブルヘッドフォンとしては優秀)
そういった点を考えると、音楽に没頭する時間というよりは、外出先でヘッドフォンを持ち運んでガンガン利用するポータブルヘッドフォンとしてのMM200の価値は高いと思います。音質もフラットで変な味付けがないですし。
音漏れ、遮音性もオンイヤーですが、そこそこ遮断するし音も漏れないです。音量を変にあげなければ問題ないかと思います。
DENON AH-MM200レビュー 総評
では1万3000円出して買うべきかという部分ですが、もう完全に利用用途によりますね。例えば自宅でじっくり音楽を楽しむならAH-MM400をオススメしますが、外へ持ち出すならAH-MM200の方が遥かにポータブル性が高いでしょう。
そういった意味ではMM400をメインヘッドフォンとして利用している筆者的には、オンイヤーのヘッドフォンとしては格段に扱い易いこともあって外用にMM200を使っても良いかなとは思いました。