【レビュー】BLON BL-03、カーボン振動板・ドライバー搭載イヤホン

blon-bl03-with-dacampイヤホン・ヘッドフォン

中国発のダイナミックドライバー搭載イヤホン「BLON BL-03」を購入してしばらく利用したので、実機をレビューしていきます。

カーボンダイアフラムのダイナミックドライバー1発搭載、5,000円以下の低価格ということもあって発売時から注目していた中華イヤホンですが、この価格帯では音質の良いイヤホンだったのでメモしておきます。

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BLON BL-03 レビュー

BLON BL-03は、中国BLONブランドから登場した有線型のイヤホン。コネクターは2 PIN着脱可能タイプで、10mmのカーボンダイアフラム(振動版)を採用しています。

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カーボン素材を振動板に採用したダイナミック型イヤホンというのは結構存在していて、国内メーカーもありますし、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)やCNT(カーボンナノチューブ)といったもっと狭義なジャンルのドライバーを搭載したものもあります。

「カーボン系ドライバーはダイナミック型でありながら解像度が高い」が個人的なざっくりとした印象ですが、BLON BL-03もざっくりと分類するとそういった印象を受けるイヤホンです。

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ハウジングには鏡面仕上げの金属素材を採用。きれいな表面加工が施されており、形状としてはWhizzer A15やbeyerdynamic xelentoシリーズぽくもあります。ダイナミック型ドライバーといえば形状サイズとともにハウジング内のスペースをとることもありますし、音質的にハウジング内外の設計についても音質にかかわってくる部分かと思いますが、割と珍しい形状に分類されるのではないでしょうか。

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そのせいか、付属イヤーピースではフィッティングには苦労するかもしれません。この形状に付属イヤーピースでは耳の奥まで押し込むことができませんでした。

ダブルフランジのイヤーピースを使用してこちらは解決しましたが、ここ最近利用したイヤホンの中では断トツでフィッティングに苦労したイヤホンではあります。

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(もちろん耳型は個々で異なるので、あくまで筆者の場合での装着感です。)

付属ケーブルは黒色のツイストケーブルのSHURE掛けタイプ、プレイヤー側はL字プラグ。

コネクターは0.78mmの2 PINタイプですが、BLON BL-03用に出っ張りがあり、ケーブル側にラバーイッシュなカバーがあったりと、少し特殊です。

わかりやすく言えばQDCタイプの2 PINぽいですが、イヤホン側の2 PINを囲っている部分の形状・大きさはQDCタイプとも異なります。試しにUranus用のケーブルをリケーブルに使えるか試してみましたが、無理でした。

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(音導管にダストフィルター付き。フィルターによる音質面の変化は別として、価格を考慮しての品質は良いです。)

とはいえ、5,000円以下のイヤホンに付属するケーブルとしては十分にしなやかで扱いやすいですし、むしろFiiO FA7に付属するような固めのタイプのケーブルと比較すると、こういった安いケーブルのほうが扱いやすいなということが多々あります。もっと完結に説明すると、KZの付属ケーブルに感覚としては近いです。

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(中華イヤホンの付属ケーブルは低価格帯でもしなやかなものが多くなったので驚きはないですが、BL03のケーブルも十分扱いやすいです。眼鏡装着時のタッチノイズなども気になりません)

公称スペックは32Ω、感度が102dB、周波数帯域が20 ‐ 20KHz。いくつかのDACアンプで利用してみましたが、音量は当然、ダイナミックドライバーということもあってかヒスなども感じたことがなく、比較的扱い易いイヤホンといえるかと思います。

全体的な音場・定位については5,000円以下の価格を考えると非常に良いです。音場が広いというわけではなく、全体的な定位・音像に大きな破綻を感じないという良さですね。それでいて間違いなくリスニング向きの音質です。

というのも、低域が覆い気味で前に出たがりな印象があるため、全体的にエネルギッシュです。が、高域に関しては音量を上げていくと高域で特に女性ボーカルがにじみがちで(一方で高域の解像度が悪いわけではないのは、カーボン振動版の面白さなのかなとも感じます)、音量をかなり低いところまで絞って、ようやく丁度良いバランス感になりました。

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これらの現象はアンプ側にあるのかなとも思いChord Mojo、ifi Zen DACなども利用してみましたが、結果は同じでした。中域のレスポンスが良いだけに、高域の伸び足りなさとベースヘッド感の強さは惜しいところで、そういった特徴があるためモニタリング用には個人的にお勧めすることはないと思います。

と、若干悲観的なレビューが続いていますが、こういった印象はワンクラス上のイヤホンと比較しているのがおそらくの理由です。BLON BL-03の音質はKZ KZNやZSX、同じ価格のイヤホンと比較すると明らかに良かったりするので、アンダー5000のリスニング用ならおすすめしたいイヤホンです。

一方でTinHiFiのTin T4が約1万円で購入可能で、個人的にTin T4はBLON BL-03の欠点をすべて解決しているようなイヤホン(Tin T4は全音域のバランスがBL-03よりも秀逸で、解像度、装着感も良い)なので「5,000円強をプラスしてTin T4を買えばBLON B-03の欠点は解決するのに、果たしてBLON BL-03を買う意味はあるのか」と感じてしまう部分があります。

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(バランス、解像度の面でTin T4には及ばず)

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(FiiO FA7はリスニングイヤホンとしてお気に入りの1つです)

では低域に特徴があるのでリスニング用にBLON BL-03を使うかといわれると、今度はFiiO FH3やFA7というイヤホンが手元にあるわけで、中古なら1万円から2万円台で購入できてしまいます。

そういった理由も含めて、ラインナップでいうとBLON BL-03は出番が少ないのが現状です。BLONブランドの現行モデル・イヤホンはすべてが1万円を切る低価格モデルという部分もあるので、個人的にはフィット感の良い1万円から3万円台くらいまでのモデルが発売されることに期待しておきます。