Appleから左右分離型イヤホンの新モデル「AirPods(2)」と、Beats by Dreブランドからもスポーツタイプの左右分離型イヤホン「PowerBeats Pro」が発表されました。前者が1万7800円〜、後者が2万4800円です。
今回どちらも新型のApple H1チップを搭載し、このジャンルのイヤホンとしては特長のある製品に仕上がっているそうなので、少しメモしておきます。
AirPods 2(第2世代)
正式名称は以前と変わらずAirPods(第2世代)ですが、第2世代の製品ということでAirPods 2とも呼ばれる左右分離型イヤホン。外観に大きな変更はなく、内部スペックや、ワイヤレス充電対応ケースの登場が主なアップグレードです。モデル番号はA2032とA2031。
すでに販売が開始しており、無線充電非対応のケースとセットが1万7800円、無線充電対応ケースとセットが2万2280円、ワイヤレス充電ケースのみが8800円の価格設定(全て税別)。
初代モデルが1万6800円だったので1000円の値上げですが、TWS(True Wireless Stereo)の製品群ではゼンハイザーのMOMENTUM True Wirelessやバング&オルフセンのBeoplay E8 2.0、MASTER & DYNAMIC NW07など少しずつ高価格帯も登場しているので、Apple製品というところも含めてもあまり高くは感じません。
初代モデルとの大きな違いとしては、H1チップを搭載したことで、まず最大3時間の連続通話時間に対応したこと(初代モデルは最大2時間)。AirPodsのバッテリーケースも含めると、最大18時間の連続通話時間に対応し、利用時間の面では、主に連続通話時間が強化されているのが分かります。
(イヤホン単体の満充電時)
- 再生:最大5時間の再生時間
- 通話:最大3時間の連続通話(第1世代は最大2時間)
(15分の充電分で)
- 最大3時間の再生時間
- 最大2時間の連続通話時間(第1世代は1時間以上)
(充電ケースとの併用)
- 24時間以上の再生時間
- 最大18時間の連続再生時間(第1世代は最大11時間)
さらに第2世代のAirPodsでは、Siriを声で起動できるようになりました。
使うデバイスの切り替えが最大2倍高速、電話の通話への接続は1.5倍高速に。ゲームでのレイテンシ(遅延)が最大30%低減しているのもポイントで、初代AirPodsも遅延に関して悪いイヤホンではありませんでしたが、さらに改善されているとのことです。
新たに登場したワイアレス充電対応ケース「Wireless Charging Case for AirPods」はQi対応充電マットでチャージが可能ですが、従来の充電ケースと同じように、Lightningコネクタを使った充電にも対応しています。
PowerBeats Pro
ビーツブランドからは初の完全ワイヤレスイヤホン「POWERBEATS PRO」が登場。価格は2万4800円で、発表時点では2019年5月頃の発売開始が予定されています。
ワークアウト向けに設計されたイヤホンということで、AirPodsシリーズと多くの異なる点も。耐汗/防沫仕様、またダイナミックな音域とノイズアイソレーションも特徴としており、4種類のサイズのイヤーピースが付属することからも、AirPodsとは少し方向性が違います。
第2世代のAirPodsと同じくH1チップを搭載したことでSiriの音声呼び出しにも対応しているのですが、PowerBeats Proはイヤホン単体で最長9時間再生が可能だそうです。スペック通りに動作するのであれば、左右分離型イヤホンのジャンルの中では圧倒的に電池持ちの良いイヤホンということになります。
ビーツといえば単純なブランド力は以前から凄まじいものがありましたが、Appleに買収されてからいくつかの技術がヘッドフォン・イヤホンに採用されるようになり、個人的にも音質・利便性の面で試す機会が増えました。Beatsは以前からセレブリティやプロスポーツ選手によるメディア戦略が強いですし、仕様だけみるにかなりの数が売れそうな気配です。