【レビュー】SONY PHA-3、ソニーの最上位ポタアンを試す

ソニーのポタアンでは現状最上位モデルとなる「SONY PHA-3」をレビューしてみます。

SONYのポータブルアンプとしてはPHAシリーズでいくつか製品が発売されていますが、PHA-3はその一番高級モデルとして販売されており、 SONY公式ストアでは9万2500円+税と、約10万円の強気な価格でもあります。(買う場所によっては値段は下がってます)

それもそのはずで、DAC部には高音質を実現するES9018、またアンプのバランス出力対応でTPA6120をダブルで搭載、端子が使いにくいのがあれですが音質にこだわったことでL/Rで端子を分けたバランス出力を採用するなど、とにかく音質にこだわりました、のアピールが強いポータブルアンプであります。また個人的には使うことがほとんどないですが、昔落としたMP3音源などを擬似的にハイレゾ相当に高解像度するDSEE HXにも対応。

…4.4mmのバランスを最近のDAPでは採用し、ポタアンでは最上位モデルのPHA-3に3.5mm×2のバランスを採用している(発売時期を考えるとしょうがない気もしますが)など、ケーブルへの追加投資がかかるという音質以外で意味わからんという点、電池がそんなに持つわけではないというところは納得できない本機ですが、音は素晴らしいので所感などメモ。(購入:Amazon.co.jp)

SONY PHA-3 レビュー

今回はSONYの最上位ポタアン「PHA-3」のレビューなわけですが、あえて先に悪いところから言っておきましょう。

  • 電池が持たない & そこそこ大きめ
  • バランス出力時、3.5mm×2 L/R端子での出力
  • PHA 2Aは4.4mmバランス端子…?

前提としてPHA-3はポタアンですが、デジタルのバランス接続で約5時間再生と電池が終日1日持つわけでもなく(ES9018 8chパラレル駆動だそうなのでしょうがないとかそうゆうことですか?)充電もAC利用で6時間と長め。もちろんこのサイズ感のポータブルヘッドフォンアンプを持ち歩く強者な方もいらっしゃるかと思いますが、正直外出時にこのサイズ感で電池も持たないものを持ち運んで利用したいとは思えないです。(DAPと重ねる時にゴム足があるので、10万円級のポタアンが傷つきにくいというのは良い)

また各所で言われているのはバランス出力の端子ですよね。アンバランスのところは3.5mm端子1つなので全く問題ないですが、デジタル接続+バランス出力をするには、L/Rそれぞれのチャネルで3.5mmミニプラグの2本刺しタイプです。SONY自身も他の製品ではDAP(NW-WM1ZNW-WM1ANW-ZX300)バランス出力に4.4mm端子(5極)を採用していたりもしますし、2016年に発売したポタアン「PHA-2A」に関しても、4.4mmのバランス端子を採用しています。

そんなわけで3.5mmミニ×2でのバランス接続というのはケーブル利用の観点からいうと今後どうするんだろうという感じはしています。もし音質面で良い部分があるなら3.5mm×2のバランス出力のままな可能性もあるかもしれませんが、それはそれで他のブランドのヘッドフォンやイヤホンをリケーブルで使いたい時にややこしいのでどうなの、というところもありますし。

電子情報技術産業協会(JEITA)が4.4mm5極の1つでバランス出力を規格化したことで今後はこちらに寄っていくのかもしれませんが、もしそうなると仮定するなら、PHA-3で使いたい時にまたケーブルを買い増したり、もしくはアダプターを噛ませたりする必要がありますし、今後SONYのポータブルアンプやDAPがバランス 4.4mm5極1本刺しで出るとなると、MDR-Z7の標準セットなどでも、バランス出力で聴くにはアダプターや別途ケーブル購入が必要な可能性が出てきてしまうかも。…そんなこともあって、PHA-2は後継機(2A)が登場して4.4mm5極 バランス端子が採用されたわけですし、2017年~2018年あたりですでに発売から時間は経っていますから、PHA-3の後継機(PHA-3A…?)の採用端子を見守るというところがあっても良いかもしれません。

…と、少し気になる電池もちやサイズ、バランス出力端子の気になるところをとりあえず挙げてみましたが、音は抜群に良いので、そちらもレビューしていきます。

PHA-3の音質など

結論。すごく良い。PHA 2なども持ってましたが、SONYのポタアンを買うならPHA-3一択のような気がします。音に関しては安定感があり、同メーカーの他モデルと比較すると音の良さはぶっちぎり。

アンバランス出力

3.5mm端子からのアンバランス出力でまずは聴いてみます。さすがフラグシップ、発売時10万円クラスのポタアンといったところで、ノイズも少なく、パワフルかつ明瞭なサウンドを鳴らしてくれていますね。

視聴機器はMDR-1AMDR-Z7beyerdynamic T90、イヤホンは中華でMaGaosi K5やLZ A4、また高インピーダンスのRHA CL750などを聴いてみました。

特にベイヤーT90はポタアンでもちょっとという感じがしていましたが、これくらい奥行きのあるパワフルさがあると、余裕のある駆動で音を鳴らせている感覚ですね。素晴らしいです。アンバランスでもさすがの音質と感じるので、やはり発売時約10万円で売り出しただけはあるなという実力です。

バランス出力

すでに説明した通り3.5mm×2のバランス出力端子であることから選択肢が限られているというところはデメリットとしてあるのですが、MDR-1Aも、MDR-Z7も、バランス接続による音質メリットは感じます。ノイズも少なく、セパレーションがより明確になって、MDR-1Aで少し感じたチープな低域の量感は引き締まりMDR-Z7に関しては元々バランス用にチューニングされているのかなというところもあって、なかなか良いですね。アンバランス – バランス出力時の違いを良い音を思うかどうかは人次第ですが、個人的には良いと思います。MDR-Z7に関しては定位感がすっと決まらないので、そこは気になります。まあこのあたりも感じれるかは、聴く音楽によるところもあるのでなんとも言えません。

ポータブルのDAC搭載アンプとしては10万円クラスといえばもうハイスペックな仕様にはなっているので、価格なりに音質がともなっているのは非常に良いと思いますね。

過去の遺産にならなければ良いんだけど

PHA-3は発売が少し前ということもあって3.5mm×2のバランス出力となっているのですが、新発売しているフラグシップモデルのMDR-Z1Rは4.4mmのバランス接続用ケーブルが付属していますし(もっともこの金額のヘッドフォンに手が出る方にとっては、ケーブルの購入費用も微々たるものなのかもしれませんが…)、次期モデルが出るとすればどんな仕様になるのかは気になるところです。できれば4.4mm5極が良いですよね。今のSONY製品の流れといえばそんな感じですし。

(そうなるとPHA-3の端子仕様が過去の遺産へゴーが気してなりませんが、それはそれでどうせ刷新されたヘッドフォン・イヤホンあたりも4.4mm5極バランス端子のケーブルに合わせてくるだろうし、時期的にもヘッドフォン・ポタアンのラインナップを刷新した上で、端子も4.4mmに統一してほしいというのは個人的な希望ではあります)

あとはミッドレンジのDAPであるNW-ZX300も最近触って聴いてきましたが結構良くて、電池持ちや利便性なども考えると、外出先での外利用はこの辺りのDAP単体がバランスが良くてベストなのかなあという気がします。PHA-3に関しては音は価格なりに良いので、自宅利用でも十分活用できるなという印象です。

購入:SONY PHA-3