SONY「h.ear on Wireless NC MDR-100ABN」レビュー。約3万円でNC抜群のヘッドフォン

ソニーのヘッドフォンはいくつか購入してきましたが、久々に買ってみました。「h.ear on Wireless NC MDR-100ABN」。個人的にソニーの3万円までのヘッドフォンシリーズはコスパ面で微妙だなあとMDR-100A, MDR-1Aなどで感じていたのですが、今回のMDR-100ABNのノイズキャンセリング機能が抜群に良いと評判を聞いていたので、今回レビューしてみます。

BOSEのQuiet Comfort 35も利用しているので、その辺りともNC性能やコストパフォーマンスを比較してみようかと。もちろんSONYは新モデルの1000Xも発売したので、その辺りも考慮して「MDR-100ABNは買うべきか」と考えてみたい思います。

「SONY h.ear on Wireless NC MDR-100ABN」ノイズキャンセリング付ヘッドフォンの実機レビュー

h.ear on Wireless NC MDR-100ABNは、2016年前半にソニーが発売したノイズキャンセリング機能付きヘッドフォンです。基本的にh.earシリーズので有線モデルの100Aからデザイン・カラーリングは受け継いでいるのですが、Bluetoothのワイヤレスヘッドフォンならでは便利な機能が魅力なので、チェックしてみましょう。

開封・デザイン

まずはパッケージをチェック。基本的に本体カラーは同色が印象的なh.ear on MDR-100Aと同じですが、今回はブラックを購入しました。

MDR 100ABN 1

箱背面。簡単な説明が記載されています。ちなみにBluetoothのワイヤレスモデルですが、有線で繋いでの音楽視聴、ノイズキャンセリング利用もOKです。

100ABN 2

ヘッドフォン本体がこちら。本体はより黒の強いブラックです。光沢があるので、外装はメタル素材ではありませんが独特の高級感があります。

サイド部分にはSONYのロゴが。

片方にはNFCのマークがあります。接続が便利ですね。

充電のmicroUSBポートや操作ボタン。

イヤーパッド。デザインは100Aとほぼ同じなのですが、イヤパッドの吸い付き具合が少し違うような気がします。ほぼ同じ気がしますが、フィット感は100ABNの方が良い気が(個人的な感覚で)。締め付けはQC35と比較すると少し強めですが、使っているうちに少し緩くなるので問題なし。

耳につけると空気が出てイヤーパッドが頭に密着します。これは視聴機があれば試してみると良いでしょう。

付属品も紹介。ヘッドフォン本体の他に、キャリーケース、有線リスニング用の接続ケーブル、充電用のmicroUSBケーブルがあります。有線接続用ケーブルはL字ケーブルですが、丸型で若干100Aの時とは異なるものを採用しています。

キャリーケースにヘッドフォンを入れた写真がこちら。スイーベル機構ではないので少し厚みがありますが、大きめのバックパックであれば収納可能です。100Aの時にはキャリーポーチだったので、この辺りも3万円で少しプレミアム感のある仕様に。ケーブルなんかもまとめて収納できるので便利ですね。

MDR-100ABNの音質をチェック

価格でいうと約3万円程度で購入できるというプライス面を考慮して音質をチェックしてみます。これは個人的な意見ですが、NFCやLDAC、ノイズキャンセリング機能といったところにメリットを感じる方でなければ、普通に有線で人気のある3万円前後のヘッドフォンを購入した方が良いと思います。

高音域はBluetotooth接続、NCあり・なしに関わらずMDR-100Aと音質面ではそこまで変わりないと感じましたし、やはり同じ価格帯で見ると3万円あればこれよりクリアで音質の良いヘッドフォンはたくさんあると感じました。今回は愛用機のDENON AH-MM400とも同じDAPで比較してみましたが、音の解像度、特に高音のクリアさはかなり変わってきますね。もちろんヘッドフォンによって音質の特性が違うので、一概にどちらが良いとは言えないのですが。

低音はBOSEのQuiet Comfort 35と比較すると量多めです。キレのあるというよりは暖みのある音で、聞いていて疲れないのは高評価。SONYってもう少しドンシャリかなと感じていたのですが、そこまで低音が強調されているわけでもないのでMDR100ABNはSONY得意のドンシャリよりも、もう少しバランス寄りといったところでしょうか。

(上の画像はBOSEのQuiet Comfort 35。比較してみると、音楽リスニング用には100ABNの方が使いやすいと感じた)

QC35と比較すると、音質面ではやはり100ABNの方が自然で音楽リスニングには適した音が鳴っていると個人的には感じます。もちろん人によって意見は違うと思いますが、音楽聴くなら価格も安い100ABNを選ぶでしょう。

ボーカルも聴きやすいですが、どちらかというと男性ボーカルの方が聴きやすいですね。全体的にボーカルは少し前に出てきていると感じるので聴き易いのですが、キラキラ感を求めるなら別の機種かなという印象を受けました。上位モデルの1000Xは店頭視聴のみで申し訳ないのですが、解像感・音のクリア度でいくと1段1000Xの方が上ですね(100ABNよりもっとバランスが取れている印象です)。操作性も良いですし、予算があるなら1000Xをお勧めしますね。

ワイヤレスでも沢山のコーデックに対応しているのは良いですね。SBC、AAC、aptX、LDACに対応しているので、Bluetooth対応のヘッドフォンということを考えると価値は高いと思います。今回はSONYのキャンペーンでLDAC対応のNW-A35(ウォークマン新モデル)も安く購入できたのでLDAC接続で試してみましたが、有線接続とほぼ変わらない音質で音楽を視聴できる環境は魅力。HXではないですがDSEEにも対応しているので、音源問わず楽しく聴けるのはメリットかもしれません。XperiaやWalkmanでLDAC対応モデルを持っている方はさらに良いですよね。

・・・音質面には「有線3万円」と考えるとちょっと残念にも思えてしまうのですが、100ABNの真にすごいところは「ワイヤレス・3万円でノイズキャンセリングが秀逸」という部分です。

MDR-100ABNのノイズキャンセリング機能

100ABNの最大のメリットは「アクティブ・ノイズキャンセリングの効き具合」です。これはもう3万円のヘッドフォンと考えると秀逸。家の換気扇やエアコンの騒音は完全に聞こえなくなりますし、フルオートで制御しているので場所に合わせてNCを管理してくれます。

電車の騒音もかき消してくれますし、評判以上にノイズキャンセリングは好印象でした。特に3万円前後という価格でこのNC性能を搭載しているのはかなり驚きです。

SONYのヘッドフォンといえばいくつかモデルがありますが、低価格帯のノイキャン搭載モデルと比較すると雲泥の差ですね。ウォークマン付属のイヤホンもノイズキャンセリングが使えたりしますが、比べ物になりません。

NC時ノイズはほとんど感じず

購入前にいくつかのレビューを見てましたが、気になっていたのはNCをONにした時のサーッというノイズ。個人的には実際に使ってみると全く気になりませんでした。QC35と特に変わりませんね(ちなみにQC35は一度交換しているので、筺体差を考えてもそんなに変わらないと思います。100ABNは個人的にかなり優秀な部類です)。

風切り音はNCありだと結構聴こえます

NC搭載のヘッドフォンだと皆さん気にするのが風切り音かと思いますが、やはりマイクで音を拾ってしまうのか風が強いとボーボーと気になりますね。ただ、QC35も結構風切り音は聞こえてしまうので、100ABN利用時の大半を外で歩いて使うといったことでなければそこまで気にならないでしょう。

MDR100ABNの操作・NFCはやっぱり便利

操作性で言えばNFCでの接続はやはり便利ですね。今回はウォークマンの新モデルNW-A35を購入したのでNFC接続で使ってますが、素早いですし画面をいちいち操作する必要がないので良いです。基本的にスマートフォンでも近づけるだけ。特に100ABNも1000Xも2台同時Bluetooth接続やスマホアプリでの操作には非対応なので、NFC接続がしっかりできるのはかなりプラスポイントかと思います。まあ、QC35もNFC接続には対応しているのでなんとも言えませんが。

ヘッドフォンの操作性で言えば、左側に電源ボタンとノイズキャンセリングのON/OFFボタンがあります。左側のボタンは大きいので押し易いです。

右側では再生停止や曲のスキップ、音量調節などが可能です。ヘッドフォン側とAndroidスマートフォン側の音量調節は連動しておらずそれぞれ調節できたので割と便利でした。右のハウジング部についている操作のつまみは小さいので、慣れるまで少し時間を要するかもしれません。

店頭で上位モデルの1000Xも利用してみましたが、操作に関してはタップなどのジェスチャーで操作できる1000Xの方がやはり良いです。またアプリがないのは少し悲しいですね。Wallkwan買って聴けということかもしれませんが、BOSEはAndroidアプリで色々調節できるのでこのあたりは気にしておくと良いかもしれません。

MDR-100ABN vs MDR-1000X vs BOSE QC35を比較

しばらく使ってみて、MDR-100ABNのメリットは個人的に「ノイズキャンセリング機能が良くて3万円」というコスパ面だと感じています。ですので他の機種と比較してみると、

音質面:MDR-1000X > MDR-100A > QC35

NC性能:1000X = QC35 > 100ABN

操作性:1000X > QC35 > 100ABN

価格:(安)100ABN > (高) 1000X = QC35

という印象です(何回も言いますが1000Xは店頭視聴のみ)。で、個人的には

  1. 音楽視聴+NCなら1000X>100ABN
  2. NC重視なら1000XかQC35
  3. コスパも重視するなら100ABN

といった感じになります。ノイキャン性能で言えばやはりQC35が抜群に良かったのですが、それも上位モデルであるMDR-1000Xが登場したので色々考える部分はあります。基本的には上記3つどれもワイヤレス+NCありきのヘッドフォンですが、音楽も楽しみたいならSONY、装着感・長時間利用の快適さはQC35の方が長けているので、作業用ならBOSEといったところでしょうか。

・・・そこに価格のコストパフォーマンス面も考慮するなら、約3万円まで値段の下がっているMDR-100ABNはかなり良いと思います。予算があれば間違いなく1000Xを購入した方が良いのですが、今回SONYのキャンペーンで5000円キャッシュバックがあったので、

  • 100ABN+NW-A35で合計4万5000円程度
  • 1000Xのみで4万円程度

ということを考えると、DAPも手に入って5000円しか変わらない100ABN+NW-A35のセットを個人的には選択しました。結果的にウォークマンもA20と比較すると別物になっていたので、個人的にはコストパフォーマンスを重視して満足しています。

音質+NCを両方重視するなら1000Xの他にもゼンハイザーのモメンタムなんかもありますが、コスパ面などを考慮したバランス感は100ABNが良いと思います。個人的に100ABNのNC機能はQC35の一歩手前、1000XはQC35と同等レベルまできているので、あとは実際に店頭で聞いたり友人に借りて実際に聴いてみてください。

購入: